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庭作りの基礎:様式を決定するもの |
庭作りの前に、庭にはどのような様式があるのか知っていることが必要です。 庭園様式の分類 庭園の様式と言いますと、私たちはすぐに、洋風庭園と和風庭園というように考えやすいのですが、これは正しくありません。 なぜかと言いますと、洋風庭園と言う言葉は、外国の庭園を総称したことばであって、限定があいまいだからです。 また、洋風と言えば芝生の庭を思い描きますが、これも正しくはありません。日本庭園の中にも、芝生の庭があるからです。昔は、日本でも芝生の庭で茶会が催されていました。 さらに、和風と言えば自然の風景を写したものと受け取られがちですが、外国にはロックガーデンがありますし、外国である中国には自然風な景色を写した庭もあります。 このような問題があるため、専門的には庭の様式を洋風、和風で分けるのではなく、建築式と風景式の二種類に分けられます。 建築式 建築式庭園は、地割、園路、樹木などに幾何学的な線や平面を使っているのが特徴です。 草花も集団として蜜植されています。 水の扱いも、階段状に落とすカスケードや噴水のように、動的に扱われています。 芝生も面積が大きく、その中に植栽が設けられているほどです。 しかし、建築式庭園の決定的要素は、地割と園路に直線や幾何学的曲線が用いられていることです。 風景式 風景式庭園は、建築式庭園の人工的な作りに対して自然な形態に近い庭作りがされています。 石についても風景式は、自然石をそのまま使うことが多くあります。加工した石は、灯篭や手水鉢などごく少ない数しかありません。 また、石の色や質にも注意が払われています。 水については、滝や流れとして、自然の形に近づけています。 また日本における風景式庭園では、園路を見えにくくしていることが多くあります。 最近の我が国の庭園 建築式と風景式では根本的な思想が異なっています。 しかし、最近の日本における庭園では、和洋折衷と言いますか、風景式と建築式を完全に分離するのでなく、両者を混在した庭作りをなされることがよくあります。 明治大正時代には、同じ敷地内に風景式と建築式とを別々に分離して作る事が流行っていました。 しかし最近では、そういう分離した形態をとらず、例えば、芝生の中にレンガで縁取りした池を作り、その向こうに灯篭を置くと言った具合の混在がなされるようになってきました。 庭作りにも、建築式とか風景式とか、あるいは宗教的思想などを考慮せず、建物との調和であるとか美的感覚であるとかを重視する傾向が見え始めてきています。 実感 確かにこれらのことは正しいのかもしれませんが、趣味で庭を楽しむのにそんなに難しく考える必要があるのでしょうか。 庭作りを趣味として楽しむのなら、このようなことを知識として知っておいて、その上で自分の趣味に合うように作ればよいのではないかと思っています。 ただ、多くの来客もあることですし、自分の趣味だけでなく、基本的なところはある程度取り入れておいた方が無難でしょう。 |
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